DRAGON SOUL

Knight & Emily 〜fine difference power〜

第19笑

「でまあ

 

 いつ観るのをやめようかどうか

 

 という感じから

 

 そのまま一気に引き込まれた瞬間は

 

 ブラッドレーが

 

 仕方なくオードリーちゃんをうちに連れて帰ってたとき

 

 オードリーちゃんが

 

 ブラッドレーのお隣さんちにノックしようとするところを

 

 ブラッドレーが止めたとき

 

 あ

 

 これ喜劇やな

 

 と思てん」

 

「それで?ふーん。変なの」

 

「それにしても

 

 ローマの休日

 

 オードリーちゃんにとっての休日は

 

 一般ピープルの日常

 

 人間は実に不思議

 

 バランスが大事

 

 ないものねだり

 

 となりの芝生は青くみえる

 

 何気ない日常の中にこそ幸せは隠れている

 

 あと最近一人さんの

 

 素敵になるのに一円もかからない

 

 ってのを思い出して

 

 これかなりいいなって思って

 

 これ…目的にしてもええかなって 

 

 どんな状態が幸せ?

 

 どんな生き方がしたい?

 

 どんな人間になりたい?

 

 僕は友達がいなかったおかげで

 

 より深く自分と向き合うことができたよ

 

 何のために働くのかが自分でわかったよ

 

 稼いだお金をどう使うのかがわかったよ

 

 仕事中はどんな気持ちでいるのかがわかったよ

 

 休みの日はどんな気持ちでいるのかがわかったよ

 

 お金をなんのために稼いでいるのかがわかったよ

 

 稼いだお金をどう使うのかがわかったよ

 

 なんでこの職種を選んだのかわかったよ

 

 なんでこの商品やサービスで勝負するのかわかったよ

 

 結局パッと見カッコいい人になりたいよな

 

 富名声地位あっても

 

 パッと見人間的魅力なかったらよりダサいよな

 

 誰も見てないのに

 

 一円も儲からへんのに

 

 命の時間を使って

 

 道端のごみ拾いできる人って素敵よね

 

 公共のおトイレで手を洗った後

 

 ハンカチーフくぅださい~でスッと水滴拭けたら素敵よね

 

 東京駅の階段で重いスーツケースを

 

 ヨイショヨイショってしてる女の子に

 

 そこまで持ちますよって素敵よね

 

 これお金があればとかいいとこに就職できたらとか

 

 友達や人脈が多かったらとかいい恋人がいたらとか

 

 うちの親が子供が先生が上司が部下がとか

 

 なーにも求めなくても

 

 たった今から素敵になれるよね

 

 人が羨む肩書家庭住まい車環境を手にしなくてもなれるよね

 

 むしろ僕の場合

 

 そういうのを手にしたときノーブレス・オブリージュっていうか

 

 あまり得意でないのよね

 

 それ考え出すとパンクして動けんというか

 

 そうそう

 

 ありあまるお金と時間を手に入れた

 

 なにしてますか

 

 時間を気にせず昼前に起きてワンちゃんとお散歩

 

 ゆったりお買い物豪華ディナー

 

 自由手に入れてやることそれですかみたいな」

 

「でもさー

 

 そのめっちゃ稼げて時間もあるっていう状態は

 

 企業のトップやったらそうでないとあかんやろうし

 

 その人はその状態やけど儲けるシステムができてて

 

 雇用も生んでるんやったらいいやん」  

 

「確かに!

 

 それにその自由時間とお金を使って

 

 仕事に再投資してるかもしれへんしな。

 

 ごめんごめん

 

 なんか雰囲気的に金持ち批判みたいになって

 

 なんちゅうの

 

 あの

 

 もう完全自己評価でいいなって

 

 人に喜んでもらうとかも

 

 あんま考えやんでいいなって

 

 世界平和考えるんやったら

 

 まず家族を大切にしてください

 

 となりの人を幸せにしてください

 

 とか聞いたことあるけど

 

 ぶっちゃけムズイよ

 

 それよか

 

 僕のした単純作業が~

 

 この世界を回り回って~


 まだ出会ったこともない人の~

 

 笑い声を作ってゆく~

 

 ってミスチルの『彩り』の歌詞のように

 

 なんやようわからんけど

 

 今の環境で

 

 今ある手持ちの武器で

 

 なんとか全力で戦う

 

 ってのでええんちゃう

 

 「その後は神の領域」…確か女性の作家さんのフレーズ

 

 っておおっと!!

 

 やばいぞまた話がそれはじめた!

 

 素敵に生きるって素敵をうまく伝えきれず到着!」

 

「どこまで連れていくんかと思ったら

 

 六本木から恵比寿まで歩いてきたやん!」

 

「けっこう近いやろ?」

 

「そーでもないけど」

 

「徒歩1時間以内は近いというのだよ」

 

「そーですか」

 

「恵比寿は好きやねん綺麗やし」

 

「ちょっと休も!」