DRAGON SOUL

Knight & Emily 〜fine difference power〜

第17笑

「もういいや

 

 説明すんの苦手やし

 

 もし今度来たとき

 

 真実のなんとかが残ってたら話すわ」

 

「おっけい」

 

「んじゃ てくてく歩いて話そか」

 

「ほいほい」

 

「名作って言われてる映画って

 

 永く愛されるだけあって

 

 やっぱり何かあるんやろうな」

 

「ぼくが

 

 たまたま本屋でっていうか

 

 さっき居てたようなブック×カフェで

 

 本読んでて

 

 テンション上がって

 

 なんか血迷って

 

 英語やってみよか

 

 って気分になって

 

 たまたま英語のコーナーに行ったら

 

 オードリーは最高の英語の先生!とかいう帯を見て

 

 ピンときて買ってしもてん」

 

「ほー」

 

「それですぐ見てん」

 

「はー」

 

「ほんですぐ見るのやめてん」

 

「へ?」

 

「いやな

 

 まず白黒やん

 

 いきなりなんかのアナウンスやん

 

 で

 

 王妃かなんや知らんけど

 

 あのロココっぽい感じがこう…なんちゅうの

 

 性に合わんというか

 

 まぁ見る気が一瞬でなくなってやめたの」

 

「でも

 

 ろーむなんとかなんとかろーむ

 

 ってセリフゆってたやん」

 

「見ましたよ

 

 後日

 

 もう後日の後日くらいに

 

 時間があって

 

 も ぬうぁんにゅいもやる気がしまーせん!

 

 ていうときに

 

 しゃーなしやで

 

 しゃーなしにオードリーでも見たるかって

 

 ぶぉけーってみててん」

 

「ふんふん」

 

「そうしましたら

 

 ちょっと

 

 あれ?っと」

 

「はぁい?」

 

「いやね

 

 あの…アン王女が

 

 いわゆるオードリーちゃんがね」

 

「えーえー」

 

「ウエディングドレスみたいな

 

 ながーいの着ててですね」

 

「はい」

 

「立ってるんですよ」

 

「立ってる!?」

 

「立ってるんですよ!」

 

「立っているのですか!」

 

「そーうなんですよ!」

 

「そーうなんですか!」

 

「立ってるんです!!!」

 

「せやからなんやねん!!!」

 

「ちょっとこわいですよエミリィ」

 

「進めなさぁい」

 

「はいかしこまりました」

 

「立っ て いる の で す  んが」

 

「はぁい それで?」

 

「あいさつを受けている!

 

 なんか知らんけどたぶんいろんな国の代表から!」

 

「そして!?」

 

「アン王女いわゆるオードリーちゃんが退屈していました!!」

 

「それで!?」

 

「アン王女いわゆるオードリーちゃんが

 

 ながーいウエディングドレスみたいなスカートで

 

 見えないことをいいことに

 

 足で脚をかいていました!!!」

 

「なんですとーーー!?」

 

「アン王女いわゆるオードリーちゃんは!

 

 格式高いユアハイネスにもかかわらず!

 

 表敬訪問中のローマにおいて!」

 

「まさかーーー!?」

 

「しかも!

 

 足で脚をかいたために

 

 くつがぬげちゃったんです!」

 

「そんなことがあってよいのでしょうか?」

 

「なりませぬ!」

 

「ですよね!?」

 

「断じて!!」

 

「おっしゃる通りでございます!」

 

「アン王女いわゆるオード…ふげっ!」

 

「長いねん!その呼び方!じゅげむか!?」

 

「失礼いたしました!

 

 えー改めまして…

 

 アン王女いわゆるオードリー・ヘップバ…ばばばばーん!」

 

「長なっとるがな!しばくぞ!」

 

「うう…四連打…痛いっっっっエミリィこわいす」

 

「話全進まへんやん」